「運動しても痩せないのはなぜか」(ハーマン・ポンツァー著)の
内容をもとに、運動が体重減少以外にもたらす健康効果
について解説します。
減量目的で運動を始めたのに効果が出ず
モチベーションが下がった経験はありませんか?
実は、運動は減量以外の面でこそ大きな価値を発揮します。
減量だけなら食事制限のほうが効率的
食事制限が体重減少に有利な理由
科学的に見ると、体重を落とすだけなら
食事制限のほうが効率的です。
理由は単純で、運動によるカロリー消費量は
思ったほど増えないからです。
人間の体は、活動量が増えても一定のカロリー消費に
調整する性質を持っています。
体重だけにとらわれるリスク
「運動しても痩せない=意味がない」と思ってしまうと
将来の健康維持に必要な運動習慣まで失ってしまいます。
体重だけに注目するのではなく
運動がもたらす他のメリットにも目を向けましょう。
科学的に証明された運動の健康効果
筋力アップで心臓病リスクが減少
研究によれば、腕立て伏せを連続11回できる人は
できない人に比べて心臓発作のリスクが約60%低下します。
筋力は単なる見た目の問題ではなく
心臓の健康にも直結します。
有酸素運動で病気の予防
有酸素運動(ウォーキングやジョギング)を習慣にすると
心血管疾患や代謝性疾患のリスクが減少します。
血流改善や血糖コントロールなど
全身の健康に良い影響があります。
歩行能力と寿命の関係
高齢者を対象にした研究では、6分間歩行テストで
- 360m歩けた人
- 290m以下しか歩けなかった人
を比べたところ、10年後の生存率は前者のほうが2倍高かった
という結果が出ています。
人間は「動くこと」を前提に進化してきた
狩猟採集生活と現代のギャップ
人類は長い間、狩猟や採集をしながら生活してきました。
移動は徒歩、食料は自分で探すしかない環境です。
現代のように一日中座って過ごす生活は
本来の生物的設計から外れています。
使わなければ衰える筋肉と骨
筋肉や骨は使わなければ衰えます。
加齢による筋力低下(サルコペニア)や
骨粗鬆症を防ぐには、日常的な運動が欠かせません。
「老後のための貯金」と同じように
筋肉も早めに貯めておくことが大切です。
まとめと次回予告
今日からできる小さな運動
- エレベーターではなく階段を使う
- 1駅分だけ歩く
- テレビを見ながら軽い筋トレをする
こうした小さな積み重ねが、将来の健康を守ります。
次回は「運動しないとどうなるか」を解説
次回は、運動をしないと体にどんな変化が起きるのか
そして使われなかったエネルギーがどこへ行くのかを
詳しく解説します。
今日もここまで読んでくれて有難うね。
あなたの健康と行動が、未来のあなたをつくります。